「健康と食品懇話会」は、国民の健康の保持・増進に寄与するとともに、業界の健全な発展に資することを目的に1985年に発足した団体です。食品を基盤とした事業体を有しており、食の機能性、安全性について評価可能な研究機能を有している食品メーカーを中心に、2023年5月現在46社が入会しております。長年にわたり、健康食品や特定保健用食品、そして機能性表示食品等の普及促進、保健機能食品の品質・安全性の向上、「健康と食」に関する情報提供、及び会員相互の連携を密にすることによる健康に関連する食品の普及促進活動を行ってまいりました。
健康と食品懇話会においては、これらの活動を、ワーキンググループを中心に推進しております。現在は3つのワーキング、安全性ワーキンググループ、消費者研究ワーキンググループ、有効性ワーキンググループがあります。このワーキンググループの活動こそが健康と食品懇話会の特徴でありますが、この3年間は新型コロナウイルスによる行動制限の影響により、オンラインを中心とした活動となっておりました。その中でも、安全性においては健康食品の安全性に関する課題解決に向けた活動を、消費者研究ワーキングにおいては調査活動を中心に健康食品に対する消費者の意識や、その変化について研究し、そのとりまとめを、有効性においては会員向けセミナーを中心に意識向上、レベルアップを図ってまいりました。
機能性表示制度が発足して9年になり、その市場規模は年々成長しており、特定保健用食品、栄養機能食品を含めた保健機能食品の市場規模は大きなものになっています。市場規模が大きくなり、製品数が増えるにつれ、いくつかの課題も出てまいります。健康と食品懇話会は、これらの課題に対し、ワーキンググループを軸にして、活動をすすめると共に、関係する各団体、中でも健康食品産業協議会とは、その団体正会員として連携をとらせていただきながら、国民の健康に寄与できるように、これからも真摯に活動してまいりたいと思います。
3年間に及ぶパンデミックは世界的に緩和に向かっておりますが、ウクライナにおける戦争、世界的なエネルギー、原材料の高騰、鳥インフルエンザ、世界的なインフレなど、食品業界を取り巻く環境は未来を見通しにくい状況にあります。そのような中ではありますが、4年ぶりに定時総会をリアルで開催できました。復活しつつあるリアルな面談、ミーティング、会合の良さと、この3年間で身に着けたオンラインの利便性を上手く融合させ、より活発な活動を推進していくようにいたします。引き続き、皆様のご支援、ご協力、何卒よろしくお願いいたします。
健康と食品懇話会会長 武藤孝次
健康と食品懇話会は、次の事業により、国民の健康の保持・増進に寄与するとともに、業界の健全な発展に資することを目的としています。
今後ますます多様化する国民の食生活にあって、安全かつ有効性が認められた健康食品を提供するとともに、国際化に対応できる組織の強化を図っていきます。