文部省(現文部科学省)特定研究「食品機能の系統的解析と展開(1984~1986年)」において、食品の「三次機能」を提唱

それまで食品の価値は、「栄養」や「おいしさ」という側面から評価されてきたが、1980年代に入り、高齢者の増加が社会問題として取り上げられるようになると、毎日の食生活を通じて、さまざまな病気を予防したいという流れが起こり、病気の予防に寄与する食品を対象とした研究が活発に行われるようになった。
1984年から1986年にかけて実施された特定研究「食品機能の系統的解析と展開」において、栄養機能を一次機能、感覚機能を二次機能と定義し、さらに、食品には生体調節機能(三次機能)があることを明らかにし、三次機能を有する食品を「機能性食品」とした。

〔食品の機能〕

この特定研究を契機に、食品の三次機能研究が一層盛んになり、行政が強い関心を寄せることで、後の「特定保健用食品」制度の設立に繋がっていく。

出典:食品機能 機能性食品創製の基盤 学会出版センター(1988)